開幕前の準備から半年間の会期中まで、同時通訳・機材・バイリンガルスタッフをパッケージで提供。万博特有の「超短納期・複雑な発注構造」の中で学んだことを、次のイベントに活かしてほしいノウハウとしてお届けします。
2025年の大阪・関西万博は、K'sインターナショナルにとっても歴史的な半年間でした。世界中の政府機関・国際機関・企業が集まるこの舞台で、私たちは数十件にわたるフォーラム・セミナー・記者会見・ビジネスイベントを言語面から支えました。同時通訳・機材提供・バイリンガルスタッフ派遣を一体で提供し、インドネシア・マレーシア・ヨルダン・UNDP・ポーランドなど20か国超の案件を担当。この記事では、万博イベントの通訳・言語サポートを発注する際に知っておくべき実務的なノウハウを、現場の経験とともにお伝えします。
万博特有の発注構造を理解する
万博における通訳・言語サポートの発注は、一般的な企業イベントとは構造が異なります。最も多かったのは「海外政府 → 日本の現地企業(入札落札)→ K'sへ委託」という三層構造です。海外の主催者側では日程・内容が決まっていても、現地企業の内部フローや行政手続きの都合で、正式な発注が直前になるケースが非常に多く見られました。
発注者が知っておくべきこと:万博・国際イベントの発注タイミング
「2週間後の大型イベントを依頼したい」という連絡は、万博会期中は日常茶飯事でした。これは主催者の準備不足ではなく、発注構造の複雑さに起因します。発注者側ができる最善策は、「正式確定前でも仮相談として早めに通訳会社に連絡すること」です。通訳者の仮押さえは、正式発注よりずっと早い段階で行えます。特に大型イベントは、関西の通訳者が他案件で埋まっている可能性が高いため、早期接触が品質確保の生命線です。
万博期間中にK'sが担当した主な国・機関
以下は、K'sが言語サポートを担当した主な国・組織の一例です。それぞれの案件で「同時通訳+機材+エンジニア」のパッケージを提供しました。
- インドネシア共和国保健省
- マレーシア政府・ヨルダン政府・バーレーン王国政府
- IHI / JICA
- UNDP(国連開発計画)/ UNV(国連ボランティア計画)
- ポーランド投資貿易庁・ルクセンブルク貿易投資振興局
- オランダ王国大使館・西オーストラリア州政府
- 北欧諸国ミッション・チェコ経済ミッション・ドイツナショナルデー
- 障がい者支援団体による多言語フォーラム(その他多数)
問い合わせの80%以上が「同時通訳+機材」に関するもので、受信機100台規模の案件や、バイリンガルスタッフ10〜20名の大口依頼も多数ありました。

「同時通訳+機材パッケージ」を選ぶ理由
万博関連イベントでK'sへの問い合わせの大半が「同時通訳と機材をセットで」という依頼でした。これには明確な理由があります。通訳者と機材を別々に手配すると、技術的な整合性の確認や当日の音声調整を誰が責任を持って行うかが曖昧になります。パッケージで依頼することで、エンジニアと通訳者が事前に打ち合わせを行い、当日のトラブルに一元的に対応できる体制が生まれます。
発注者が知っておくべきこと:通訳と機材をまとめて依頼するメリット
- 音声品質の問題が生じた際の責任所在が明確になる
- エンジニアと通訳者が事前に接続テストを共同で行える
- 当日の「音が聞こえない」「チャンネルが切り替わらない」などのトラブルを即時解決できる
- 発注者の窓口が一本化され、調整コストが大幅に下がる
万博が教えてくれた「信頼の本質」
この半年で最も実感したのは、「繁忙期に動いてもらえるのは、日頃の信頼関係のある通訳者だけ」という事実です。万博期間中、関西の通訳者は他案件でほぼ埋まっていました。それでもK'sの依頼を優先してくれたのは、継続的な関係と互いへの敬意があったからです。
「この会社のためなら引き受けたい」——そう思ってもらえる関係づくりこそが、K'sの最大の強みだと改めて実感しました。
通訳エージェントの価値は「いざというときに動ける人をどれだけ持っているか」に集約されます。長期パートナー型通訳の価値については、こちらの記事もご覧ください。
海外発注案件での注意点:未払いリスクへの対処
万博では海外主催者からの発注案件での「未払い問題」が業界全体で話題になりました。K'sでは前払い方針を徹底しており、大きなトラブルは回避できました。ただし、追加料金分の未回収など、海外特有の課題も残りました。
海外発注案件を受ける通訳会社を選ぶ際のポイント
海外の主催者・エージェントから通訳会社への発注が絡む場合、日本の通訳会社が海外との交渉・英語でのやり取り・前払い管理に慣れているかどうかを確認することが重要です。K'sでは日常的に多国籍クライアントと英語でやり取りしており、海外イベント会社との調整や入金管理にも対応しています。
案件概要
| 期間 | 2025年4月〜10月(会期前準備含む、約6か月) |
|---|---|
| 担当案件数 | 数十件(フォーラム・セミナー・記者会見・ビジネスイベント等) |
| 対応言語 | 日英を中心に、アラビア語・インドネシア語・中国語・ポーランド語等の仲介も含む |
| 主なサービス | 同時通訳+機材提供+バイリンガルスタッフ派遣のパッケージ |
| 機材規模 | 最大受信機100台超。通訳ブース・送信機・エンジニア常駐 |
| 主な発注元 | 各国政府・国際機関(UNDP, JICA)・企業・NGO 20か国超 |
国際イベント・大規模フォーラムの通訳はK'sインターナショナルへ
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