私立大学のD&Iシンポジウムで、クラウド同時通訳システム「InterpreteX」をZoom Webinarと連携。会場参加者にも受信機なしでスマートフォンから通訳音声を届けた設計の裏側を解説します。
「海外先進事例に学ぶ私立大学のD&Iモデル」をテーマに、国内外の研究者・大学関係者が登壇するシンポジウム。会場参加者300名とZoom Webinarのオンライン参加者が混在するハイブリッド開催で、日本語・英語の双方向リアルタイム通訳が必要でした。K'sはクラウド同時通訳システム「InterpreteX」を活用し、会場設備に縛られない多言語対応を実現しました。この記事では、なぜInterpreteXを選んだのか、ハイブリッド通訳設計でどこに注意したのかを発注者向けノウハウとともに解説します。
案件の背景:D&Iシンポジウムが抱えていた課題
学術シンポジウムにおける多言語対応は、参加者の多様性という観点でも重要な意味を持ちます。今回のシンポジウムは「ダイバーシティ&インクルージョン」がテーマであるだけに、言語バリアをなくすこと自体がイベントのメッセージと直結していました。
大学側が抱えていた主な課題は、①会場設備としての従来型通訳ブースの設置が難しい、②オンライン参加者にも同じ品質で通訳を届けたい、③通訳者を遠隔参加にしてコストを最適化したい、の3点でした。

なぜInterpreteXを選んだのか
InterpreteXはクラウドベースの同時通訳配信システムで、通訳者が遠隔地から通訳音声を配信し、参加者はスマートフォンのブラウザで聴取できます。従来の赤外線方式の通訳機材と比較した場合の主な違いは以下の通りです。
発注者が知っておくべきこと:InterpreteXと従来型機材の使い分け
- InterpreteXが向いている場面:会場に機材設置スペースがない、受信機の貸し出し管理が難しい、通訳者を遠隔参加にしたい、Zoomウェビナーとの連携が必要な場合
- 従来型機材が向いている場面:参加者にスマートフォン操作を求めにくい高齢層が多い、ネットワーク環境が不安定、より高い音質安定性が必要な大規模会議
- 共通の注意点:どちらの方式でも、事前の接続テストと音声確認は必須。特にハイブリッド開催ではZoom側の音声と会場音声の両方を事前に確認する
ハイブリッド通訳配信の設計:Zoom連携でどこに注意したか
今回の最大の技術的チャレンジは、「会場参加者向けのInterpreteX配信」と「オンライン参加者向けのZoom Webinar通訳音声」を同期させることでした。
- InterpreteXの多言語チャンネルをZoom Webinarのインタープリテーション機能に組み込み
- 会場内Wi-Fiの帯域確保(参加者300名が同時接続しても遅延が生じない設定)
- 通訳者のリモート環境テスト(マイク品質・遅延・接続安定性の確認)
- 会場スクリーンへの「通訳の聴き方」案内表示による参加者サポート

通訳者の選定:アカデミック×D&Iの専門性
今回の案件で最も重視した通訳者の選定基準は「AI・多様性・包摂性・教育政策」という複合的なテーマへの対応力でした。単に英日の語学力が高いだけでなく、D&Iの文脈での用語(インターセクショナリティ、エクイティ、アファーマティブ・アクションなど)を正確に訳せることが必要です。
事前に登壇者・モデレーターとの用語確認セッションを設け、特定の概念をどの日本語表現に統一するかをすり合わせました。これにより、複数の登壇者が同じ概念について話す場面でも一貫した訳語が使われ、参加者の理解が深まりました。
「会場とオンラインの両方で、質の高い通訳をスムーズに提供いただきました。InterpreteXのおかげで、会場の設備に縛られず多言語対応を実現できました。」 — 某私立大学 企画担当者
案件概要
| クライアント | 某私立大学 |
|---|---|
| 会場・形式 | 大学キャンパス+Zoom Webinar(ハイブリッド) |
| 開催日 | 2025年3月 |
| 参加者 | 約300名(学内外の教育関係者・研究者) |
| 対応言語 | 日本語 ⇔ 英語(双方向) |
| 使用システム | InterpreteX(クラウド同時通訳)+ Zoom Webinar連携 |
| 通訳者 | 専門知識を有する2名(リモート参加) |
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